眼鏡概念

適温探し

毒にも薬にもならない話

思考vol.1

ここ数ヶ月ちょっとばかり普段より考える余裕と時間と体力があったので、これまでを振り返ってこれからをどうしていきたいのか思索に耽っていました。とても贅沢でとても不安な毎日でした。ある程度答えがまとまったので書き残しておきます。備忘録的な私信です。僕のことを知らない人が読んでもなんのこっちゃわからないと思います。万人ウケする文章が書けなくて申し訳ありません。

 

つい先日、それまで12年間過ごした関西を離れて実家のある九州に帰ってきました。関西での日々は辛かった、、なんてこともなく。むしろそれまでの自分だったら考えられないくらい沢山の人に囲まれて、毎日これは夢なんじゃないかって錯覚してしまうくらい楽しかったです。じゃあなぜその環境を投げ出したのか。今でもなんで?って当時の自分に問いかけたくなる日もありますが、多分不安だったんだと思います。色んなことがそれなりに上手くいきすぎてて。別にこれは自慢でもなんでもないし、あくまで自分が楽だと思う状態が続いていたということで。それも途中からは特段がむしゃらにやらなくてもその状態が続くようになっていて。良くも悪くも安定している。その安定した状況をいつからかなんだか恐ろしいものに感じるようになっていました。今思えば贅沢極まりない悩みです。

 

ここから先特段無茶をしなければある程度予想の出来る未来。楽しくないわけじゃないけど、大きくは変わらない将来。そんな暮らしを日々こなしていく中で、自分の思考が停止してしまうんじゃないかという不安。を感じながら生活を送っていました。

 

関西で色々な人と関わりながら暮らしていくうちに、いつの間にか自分の中で生きるテーマみたいものを掲げるようになっていました。それが「自分の目の届くところ手の届くところにいる人が今よりもちょっと面白いと思える日常をつくる」です。いつからそう思うようになったのかはあまり覚えていませんが、京都にある猿基地というお店の刺激を強く受けていると思います。なので通いだした大学3回生くらいからでしょうか。

 

そのテーマに従いながら関西で、フットサルチームをつくり、クラブマルシェという大人の部活動を目的とした組織を作って色々な部活や講座を催したり。その他も大小様々なイベントをやってきました。大半は思いつきでしたが、それをすかさず拾ってくれる稀有な友人が何人もいたことで楽しむことができました。何かを始めることに対するハードルがそんなに高くないのも、実際にやってしまえば何とかなることを教えてくれた周りの友人のおかげです。そんなこんなで平日会社員、週末イベンターとして20代を駆け抜けてきましたが、30歳を迎えそろそろ自分の足で立たねばという使命感と焦燥感を抱えて一旦拠点を九州に移しました。

 

なぜ九州か。

 

関西に出てくるまでの18年間を長崎県の田舎町で過ごしていたので、地元に刺激があまりないことはなんとなくわかっていました。でもそこで暮らしながら物事を考える時間をとることで今自分が抱えている問題のヒントが見つかるような気がしていました。

 

「地域にとらわれないマイクロコミュニティをつくる」

 

これが今僕が解決したい問題です。マイクロコミュニティはサードプレイスに置き換えてもらっても差し支えありません。気軽に集まれる小さな(少なくともお互いの顔と名前がわかる程度の)集団をイメージしています。

 

というのも、僕は20代の序盤で猿基地というサードプレイスに出会うことで刺激的な日々を過ごすきっかけをもらうことができました。が一方でもし自分がその時京都に住んでいなかったらそんな場所に出会えていなかったのもまた事実です。何もない場所から出てきたので余計にそういうことを感じました。

 

そういうきっかけに出会う確率は都市部に住めば住むほど多いのはそりゃもう当たり前です。東京に人は集まるし、気になるイベントの大半は東京で開催されています。今こっちに帰ってきたことであらためて都市部と田舎の流れている時間の密度の違いに愕然としています。

 

でも解決するためには都会に出る以外の選択肢はないのか。そんなことを改めて考えてみたくなりました。サードプレイスは固定された場所(しかも自宅や職場付近)にあるものとされているけれどその概念をぶち壊せないかということを考えるために、あえて自分を辺鄙な環境においてみようと思いました。期間限定とはいえ、地元に帰る無理を聞いてくれた家族には感謝してもしきれません。

 

そんなこんなでこれからもう少しの間、目や手や足を使いながら求めるマイクロコミュニティについて時間と体力と気力の許す限り考えて動いていきます。道中どこぞに根を生やすこともあるかもしれませんが、あくまで最終的な目標地点は世界中のどこにいても(地球外でも)集まって話したり刺激しあうことのできる小さな集団をつくることです。

 

僕が猿基地のみつしろさんに出会ったのは21歳の時でした。その頃のみつしろさんの年齢が30歳だったので、今の自分と同世代です。そして人間は1年に同じ数だけ歳をとるので当然今はみつしろさんも40代を迎えています。例えば同じ相手に力添えしても40代からのそれと30代からのそれは異なる性質を持っていると思うし、30代の頃のみつしろさんから受け取ってきたことや、今30代のステージにいる自分だから伝えられることを日々意識しないといけないなぁと思う次第です。10年離れているから受け取れるものとか、与えられるものとか。ただそうこうしてる間にもみつしろさんは走っているからかっこいい。

 

そんな猿基地で教わったあれこれ。の中でも特に興味深い「CCP+T」というフレームがあります。詳しくは下記リンク先のみつしろさんのブログを読んでもらえばと思いますが、端的に言うと承認を得るためにはターゲットとコンセプトが大事だという話です。(自分でもまだ消化不良。だからすごい雑。)

 

yuto3246.officialblog.jp

 

せっかくなので先に挙げた自分の人生のテーマを、あらためてコンセプトとターゲット(「何によって」「どんな分野で」「誰からの」承認を得るか)の形に更新してみました。

 

「自分が影響を受けてきたものを自分の言葉に置き換えて伝えることで、手の届くところ目の届くところにいる人が今よりちょっと面白いと思える日常をつくる」

 

ための地域にとらわれないマイクロコミュニティづくり。ちゃんとフレーム教わらないまま我流で考えたので合ってるかはわかりませんが、個人的にはしっくりきてます。ちょっと長ったらしいけど。これからはこのコンセプトに従って思考と実験を進めていきます。

 

とはいえぬるいくらいがちょうどいい。あまり気取らず、基本的には毒にも薬にもならない話をこれから日々つらつらとここに書き留めていこうかと。思う次第なので気が向いたらどうぞお付き合いください。